余談:墓地を巡る伝説

『墓地を巡る伝説』本体についてはコチラから。



こんな記事が有った。

遺骨を緑地に埋葬し、墓石の変わりに苗木を植えて、
墓地全体を里山にしようという葬法です。

(詳細はこちらで)
http://ohiran.iza.ne.jp/blog/entry/43888/
(こちらも)
http://ohiran.iza.ne.jp/blog/entry/44198/


何と。
うちなんか期せずして5人も樹木葬しちゃったよ。
(しつこいようだが詳しい事情は『墓を巡る伝説』にて)


いやあ、こういうのあるのね、気に病まなくて良いのね。
嬉しいなあ、全く、ホント気が晴れるよ(棒読み)。




まあ、冗談はここまでとしても、
ちょっとこの「樹木葬」気になる。
うちの親までは普通のお墓に埋葬するけど、
自分は木に成る方がいいなあ。

だって、何だかお墓の下って暗くて狭いし。
死んだらわかんないけど、でもイメージで。


墓石の下にある石堂が、極楽浄土に繋がっていて
そこからまた新しい輪廻に乗っかっていくのである
なんて思想を元にお墓に埋葬されるよりも、

死んだら他の生き物にちょっぴり栄養を付加しつつ
食物連鎖に乗っかってぐるぐる回る方がなんだか
陽の下にある感じで気分が良い。



しかも私、かなり樹木葬に縁がありそうだし。
人と言い。
小動物と言い。



あは。

墓地を巡る伝説

説明しだすと長くなるのでやめておくが、
東京は雑司が谷霊園に「土岐家之墓」と記されている
土岐さんと米倉さんたちが合計8名入っている森永家の墓がある。

しつこいようだが、その苗字の複数っプリは
話し出すと長いので省略しておく。


まあ、何の変哲も無い普通の墓である。


雑司が谷霊園の一角で、
細々と墓としての人生を全うすべく、その墓はたたずみ、
年に2回ほど掃除される程度のごく一般的な扱いだった訳であるが、
どうも様子がおかしくなってきた。


斜め後方に生えるイチョウの木が、年々こちらに進出してきている様子なのである。

 (写真はイメージです)

........とはいえ、樹木と言うものは早々極端に巨大化するものでもない、
のんびり観察しておこうか、という風に捉えていたのであるが、数年前ついに




イチョウの根が墓の敷石を持ち上げ、墓、ピサの斜塔状態に。


 (ピサの斜塔)


.........大丈夫なのか。
このままイチョウに飲み込まれてはしまわないか(それはない)。


と、おろおろしているうちに翌年



イチョウの根、敷石破壊。
墓本体、崩落寸前に。



..........一家一同無言。

il||li orz il||li


 (木の根の破壊力イメージ)




いかん。
いかんではないか。
何をするんだイチョウ
何で勝手にうちの敷地に入り込んでくるのか君は。
しかも敷石破壊など、器物破損もいいところだ。
何の権限があってそう当たり前のようにニョキニョキと。

......しかし相手は自然物、どうしたらいいのかもわからない。

木を勝手に切っても良い訳が無いし(霊園管理のものだろう)
まあ、で結局、管理事務所に相談した所、
「代わりの敷地をタダで差し上げますので
 そちらに移ってはもらえませんか」
という回答が。

何でもそのイチョウの木、東京都の樹木で、
ちゃんと番号も貰って管理されている割と立派なものだったらしい。

だから勿論切る訳には行かないし、東京都の持ち物の都合で
割を食ったわけだから、東京都が代替地を用意してくれると言うことなのだ。



ラッキー。



もう、イマドキお墓高いからね。
こういうことはきちんと利用しておかないとね。
しかも雑司が谷なんて便利な所、カクホカクホ。

というわけで、
「この際だから、名前を森永にしたお墓に作り替えよう
 なんせかなり破壊状態にあるのだし、今のは」
と、森永家お墓移設プロジェクトが立ち上がったのである。




さて、そんな訳で墓を作ることになった森永家、
凝った墓を作りつもりは全く無いものの、
墓を作るのは初めてで勝手がわからないのは確か。


早速母親が不思議メールを送ってくるようになった。


「墓石屋さんとの話し方がわかりません、コツを知りませんか」
は い ぃ ?


「墓石の相場は幾らぐらいだと思いますか?」
聞 く な よ 私 に 。


「霊園お勧めの石屋さんがあるのですが、そこでいいと思いますか?」
知 ら ん が な 。



娘をなんだと思っているのか。
墓石マニアか。


とまあ、こういったやりとりの上(どういったものだよ)
母は無事に石屋さんと話がついたらしいのだが、ある日画像が送られてきた。


「デザインはこれでいいと思いますか?」


..........。



いや...........。



良いんじゃないですか。



普通だし。



って言うか見てもわからないしそもそも




私は墓石のデザインについて一過言あるわけじゃない。



そして数日後今度は別の画像が送られてきた。
「文字校してください。」
 



いや.....母よ、あなたがすれば十分では無いのか、
そんな複雑なものではないでは無いか。


そもそも私はトキさんの文字に自信が無いし
埋葬用語に明るく無いし
おばあちゃんの名前漢字も今始めて知ったし
全く役立たずなんだと思うのだが......。



っていうか


文字校って言うなよ


確認とか何とか他の言い方が  orz
(だから校正経験者は全く.....ブツブツ)





そして、ようやく決まったらしく、またメールが来た。

「お坊さん代、工事代も含めても含めてX万です。
 割り切れる数字なので、1人Y万と言うことにしました。
 今度気が向いたときに振り込んでおいてください。」

まあ、父母私で1人Y万ずつと言うのは良いのだが
「たまたま割り切れる数字だから」
と言う理由はどうなのだろうかと思う。



と言う訳で先日振込みをし
「振込み確認できました」
とメールを貰ったのだが、その母からのメール、
後に続く文字列は、かなりホラーだった。




そもそもこのイチョウとの戦いに敗れた墓であるが、
合計8名の方が埋葬されていることになっている。

お墓の引越しに当たっては、8名様全員の引越しは必須である。
と言うよりもむしろ、残していく意味が無い。

なので、埋葬されている骨壷を全て取り出す必要があるのだが、
母のメールにはこうあった。


「お墓を開けたら、骨壷はひとつしかありませんでした。」



.........え?




つーかそれは、当然数年前に埋葬したおばあちゃんだし、
逆に言えば他に無かったと言うことになるわけ???



なんじゃそりゃ。
ま、とりあえず、メールを読み進もうか。



「とりあえず、墓石を全部どけてみることになり、
 そうすると他の骨壷も出てきて」




ああそう、よかった





「合計

3つに

なりました」







.......全部じゃないのかよ!
どこいったんだよ残り5つは!




「管理事務所の人に相談した所
 『昔は土葬だったので掘り返すと出てくるのではないか』
 というので、2Mほど掘ってみることになりました」



うん。



「しかし、今回の移設の原因となったイチョウの木の根の張りがすごく
 掘り下げることができず、遺骨を発見するには至りませんでした。」





桜の樹の下には屍体が埋まつてゐる(梶井基次郎)




.....銀杏の樹の下にも

人間が埋まっている。





.....お前そんなにでかくなったのはもしや土岐さん達の(以下略)



まあ、うちのベゴニアと一緒にしてはいけませんね。
(ベゴニアについてはこちら)






それにしてもその後の母のメールの結びがすごかった。


「まあ雑司が谷は墓地だから当然ですけど
 あの辺りの地下は骨がごろごろと埋まっていそうですね」



そ、そうですね。




まあそんなわけで、

土岐さん(骨のみ) ←》分断《→ 土岐さん(壷入)・米倉さん・今後森永

と言うことになってしまったのだった。




墓を引っ越さなくてはいけないと言うことだけで既に意味不明なのに
引っ越そうとしたら何で追加事件が起きるのか本当に意味不明だ。

本当によくわからない。


その後の情報はこちら

「サル腕」考

「サル腕」とか「サル手」といわれる状態がある。


 腕をまっすぐに伸ばして両手を合わせる、或いは手のひらを上に向けたときに、肘から先がくっついてしまう状況だ。バレーボールのレシーブでもいい。普通は胸から手首に向けて三角形に隙間が空くのに、肘から先手首までがくっついて一直線状態になるのがサル腕といわれる状況だ。

 ちなみにサル腕だと「きをつけ」をした時に、肘が内側に曲がってくるので、普通ならばウエストの辺りで左右に半月状の隙間が開くのに、ウエストのくびれに沿ってぴったり肘がついてしまうので、隙間がなくなってしまう。そのほかにも、逆立ちや腕立て伏せをするために腕を地面に着くと、逆Yの字のように腕の開きが広がった状態になってしまうとか、色々ある。




まあ、要は「腕が180度以上に開く」状態である。




ちなみに私もサル腕の持ち主だが、角度にして200度程度開く。
まあ、ぶっちゃけキモい。
正直キモい。



 さて、大学の人間工学の授業で(私は工学部にあるデザイン学科だったので、そういう授業があったのだ)そういった骨格関係の話があって、当然のことながら骨格標本君もいたわけだが、ふと教授に聞いてみたことがあった。

 「私、こんな風に(といって腕を曲げつつ)あらぬ方向まで腕が曲がるんですけど、それって骨はどうなってるんですか?」てな具合に。そうすると教授は「ああ、肘の関節は穴と出っ張りが蝶番状に組み合わさっているんだけど、それのでっぱりが小さいか、あるいは穴が大きいかすると、きちっと止まらないから曲がりすぎちゃうんだな」と答えたのだった。

 その当時はそれで納得してそのまま終わりだったのだが、本日ふと「で、体のなんていう名称がでかいか小さいかしてサル腕になるんだっけ?」と気になりだし、調べ始めた次第なのである。



<以下、自己満足な内容故飛ばし読み推奨>
 肘関節(ちゅうかんせつ)は、上腕の上腕骨、前腕の橈骨と尺骨の3つの骨の組合わせにより成り立っている複関節である。基本は腕の屈伸に使われる関節なので、分類状は1軸性の蝶番関節と言える。
 但し、腕の屈伸に使われる関節は細かく言えば肘関節の中でも腕尺関節という、上腕骨と尺骨で成り立っている関節である。一方、上腕骨と橈骨の組合わせによる上頭尺関節は、前腕の回旋に使われる。
 サル腕とは要は「肘の関節可動域角度」が一般よりも広い場合を言うのであるが、その原因となるのが腕尺関節の組み合わさっている部分「上腕骨滑車=でっぱり」「尺骨滑車切痕=穴」のお互いの大きさが合っていない状況である。

  1. でっぱりである上腕骨滑車が小さいゆえに、穴の尺骨滑車切痕に突っ込みすぎてしまい可動域角度が広くなる
  2. 穴の尺骨滑車切痕が大きいゆえに、でっぱりである上腕骨滑車が回りすぎて可動域角度が広くなる

のどちらかだ。
 ちなみに、前腕の回旋に使われる上頭尺関節は「上腕骨小頭=でっぱり」「橈骨頭腕橈切痕=穴」が組み合わさっており、 コチラも大きさが合っていなければ、回旋範囲が大きくなってくるが、コチラは目に見えて認知できる状況ではないので、サル腕などといった俗称はついていない。



で、結局ここまで調べてもなぜ「サル」腕と呼ばれるのかはいまいちよくわからないのだった......。サルってデフォルトで関節可動域角度が広いのか?
<参考>はてな検索にも情報が:http://www.hatena.ne.jp/1118196766