Gの記憶

一部地域でGの話題が流行っていたゆえに、思い出してしまったことがあるので書きとめておく。


GとはGである。


○キジェットプロとか○キパオとか○キブリホイホイとかが有効なあやつである。正式名称を言いたくないぐらい私は嫌っている。ちなみにBG(ブラック・○キ)とCG(チャバネ・○キ)の2種類に分別される。さらにサイズがSMLあるので、まあ掛け合わせで6種類といった所か。

どうでもいいが、個人的にもっとも苦手なのがLCGである(大きいチャバネのやつ)。BGはまだ、カブトムシとかカミキリムシに似ていないことも無い(敢えて言えば、である、敢えて)ので、わたしの反応範疇内であるが、CGはいけない。この世のものとは思えない、異形感たっぷりのあの色とテカリ。






よくない。






ああ、書いているだけでキーボードがぬめってくる気がした。






よくない。





ちなみに、私がどれぐらい苦手かというと
1)自分でつかめない
2)自分で叩き潰せない
3)万が一化学兵器で殺せたとして、その後生ゴミとして収容できない
4)確実なる屋外への排出あるいは死亡が確認できない限り、眠れない
  (いつ何時寝ている自分の上を通るのかと思うと!恐怖!)
5)通過個所は一日掛けて熱湯付きで念入りに掃除する
位苦手である。



ちなみに、過去の戦歴を説明すると
1)実家:父と母が殲滅
2)ルームシェア:同居人が殲滅
3)一人暮らし:殲滅部隊を召還
という具合なのだが、1回だけ過去に困った事が起きていた。



女子寮に住んでいたのである。男子禁制である。つまり、(3)が適用できないのである。



あれは思い出したくも無いが、徹夜と出勤をはさみ、述べ3日かかって



「外に追い出した」



のが精一杯であった。






ええ。「殺せない」んですが何か(笑)?





それにしても、あのGと対峙しているときのあの緊張感と言うのはなんなんだろうか。こっちがピクりと動けば向こうもカサり。こっちがじっとしていると向こうもじっとしている。一進一退のあの緊張感。まるで剣の達人同士が「こやつ、出来る..........」とばかりに間合いを取っているような、それぐらいの緊張感である。しかも厄介な事に、奴は飛び道具を持っている。...........たかがGごときにそんな気力を使う必要は全く無いとわかっているのだが、理性に本能は打ち勝つのである。




さて、思い起こしてみると、幼少時代はまだ大丈夫だった記憶がある。自らフマキラーを噴射し、新聞紙とティッシュを使って生ごみ化する能力を備えていた。しかし、実家で起きたある事件を境に、私はGに対しては無能状態に陥ってしまった。その、恐るべき事件とは。




その当時、実家の隣に大層汚な目の男が居住していたのである。そいつはその汚さ故に、数ヶ月もしないうちにGの巣窟を作り上げた。当然の結果、ベランダ経由で我が家にGが侵入してくるようになったのである。勿論こちらも、想定されるG経路にトラップ(○キブリホイホイ)を多数仕掛け、侵入を未然に防いでいたのだが、如何せん数が多すぎた。なんせ、「巣窟」である。1匹や2匹がカサりと侵入してくるのである。



ここで話は突然変わるが、Gは賢いという人が多い。しかし、賢いのならば何故住居に侵入するという暴挙を犯すのであろうか?住居に侵入するからこそ、Gは殲滅させられるのであり、侵入せずにゴミ捨て場あたりをうろちょろしていてくれれば、ギョっとはするものの殲滅までは至らない。よけて通る程度だ。どう考えても、住居に侵入するということは暴挙でしかなく、それが短慮な行為だということがわからないこと自体が、「Gはバカ」であることを証明しているのではないかと思う。

さらに言えば、本当に賢いのであれば、自分の侵入経路ぐらい覚えておいて欲しい。そして、攻撃を仕掛けられたらすぐ、元の経路を戻り、さらには「ここは危険である」と認知して二度と侵入しないでくれれば「少なくとも私は」OKである。

そうすれば、私は平和な「No G」生活を送れるし、G側もいらぬ戦力の減少をこうむる事無く、お互いにいいことばかりではないか。それができないGのどこが賢いというのだ!と、私は声を大にして言いたい。



話を戻そう。

ある日私は、ベランダの真中をLCGが横切っているのを見た。見るやいなや母を呼び、それによりベランダ周辺にはいつもの倍のトラップが用意された。あとは、ベランダをうろちょろしているLCGをトラップに誘引すればそれで終わりである。そして5分後見事、私と母はターゲットのトラップ誘引に成功した。


今思えば、ここで止めておけばよかったのである。


しかし、運悪くその誘引に成功したトラップには、新規のLCGのほかに、別途既存のLCGが2匹も存在していた。というか、LCGが3匹もいる○キブリホイホイなんて、今の私にはこの世の終わりのような存在だが、まあ、その当時はまだ平気だったのである。さらに悪いことに、新規は当然として、既存の2匹もまだ事切れていなかった。つまり、トラップから逃れようと必死にもがくLCGが3匹もその中にいたのである。



.............ああ、書くのが嫌になってきたよ(涙)。



いくら捕らえられているとはいえ、そしていくら「多少」Gが平気であるとはいえ、でかい奴が3匹もうごめいているのを見たときには、さすがに私も母も凍りついた。そして母が言った「とどめを刺さなくっちゃ」。言うやいなや、フマキラー(その当時は○キジェットプロの様な強力な噴射兵器は存在しなかった)を、○キブリホイホイの中にいる3匹に向かって噴射したのである。



私も母も、願っていたのはGの殲滅である。



しかし、事件は起きた。



その当時(20年以上前)の噴射兵器は、かなり威力が弱く、長時間噴射する必要があった。そして、長時間噴射された兵器の液により、○キブリホイホイの粘着力が緩くなってしまったのである。故に



3LCGはトラップから抜け出して






飛んだ







しかもこっちに向かって(号泣)






しつこいようだが、3匹の「でかい」「チャバネ」の「G」である。






人生、後にも先にもあれ以上の絶叫はしたことが無い様に思う。



まあ、この事件以来私はGが駄目である。単にそれが言いたかっただけである。どうしても言いたかっただけである。という訳で、この話に多少なりとも同情すると言う方は、是非うちにGがでた時は手伝って欲しいものである。もっとも、現状今の住居には一回も出没していない。まあ、3ヶ月に1回ほど害虫駆除が入るマンションだから当たり前なのかもしれないけどね.....。