コドモの語彙

六本木の「とう富カフェ」でランチをした。

わたしの後にお母さんと小さい男の子が並んでいて、何にするか相談している。既に時間としてはおやつ時だったので、デザートを選んでいるようだった。そして、お母さんが言った。
「ママは豆乳抹茶パフェにしようかな」
「まっちゃってなに?」
「ええとねえ、お茶を粉にしたもので、緑色してるものよ。」
「ふーん」

そっか、そうだよね、普通の子供は抹茶なんて知らないよね、と思っていたら、その子供が言った。



「豆乳って無調整かな?」



............は?



何でこの子そんな言葉知ってるの、とうろたえているうちに
「やだなあ、調整してある豆乳がいいよー」
「そんなわがまま言ってると、来年から学校の給食で困るよ」



いや、お母さん、給食には豆乳出ませんけど、ってそういうことじゃなくて。抹茶を知らないのに、豆乳の調整無調整を知っているコドモ。



謎だ。



と思っていたら、そのコドモはお盆の上に小さい皿に区分けされた形で運ばれてきた食事を見て



「しょうかどうべんとうみたーい」



と言った。
ちなみにどう考えても、私は小学校入学を前にした年齢の時に「無調整」も「松花堂弁当」も「抹茶」も全部知らなかったと思う。


子供の語彙と言うのは全く持ってなぞである。